受注処理

受注と手配シミュレーション

一般的な販売管理システムの前提条件として、受注の際に在庫が十分にあることを前提とし、不足時にはお客様に納期をお待ちいただくか、キャンセルされます。
しかし、ビジネス環境の変化や製品ライフサイクルの短縮により、過剰在庫は廃棄のリスクを生み、欠品は取引停止などのリスクが伴います。

φ-Conductorでは、受注時に在庫を有効活用し、受注から納品までのプロセスを仮想的に実行する「手配シミュレーション」を行い、スムーズな納品計画を立案します。
これにより、ベテランの経験則を活用した在庫不足時の他倉庫からの調整や生産部門との連携が自動化され、お客様のニーズに応える迅速かつ効率的な注文対応が可能です。
受注入力と手配シミュレーションがリアルタイムで連動し、信頼性と満足度の向上を実現します。

以下の図は、受注から手配シミュレーションの流れです。


 

受注・オーダー情報の取込み

受注の取込は、画面からの伝票単位での入力・顧客からのEDIデータ受信の方法以外に、Excelフォーマットからの取込も可能です。

受注入力画面

受注入力は、顧客から注文を入力する為の必要最低限の項目を用意しています。納期については、納期内・指定日(JustInTime)の選択が行えます。
業務上必要な項目があれば、追加は容易に行えます。

ヘッダ部の主な項目

  • 納期
    通常の販売管理システムでは、納期は、単に受注トランザクションに記録され、出荷指示発行の制御に使われるだけの場合が多いですが、φ-Conductorでは、与えられた納期を起点に納品計画を作成します。納期には、【期限内】【指定日】がありそれぞれ意味を持っています。
    指定日 :納期日に納品が可能な納品プランを生成(JIT:Just In Time)
    期限内 :納期日以内で最も早く納品できる日を求め、納品プランを生成
  • 顧客
    納品先の集約先。顧客を指定すると納品先がリスト上に絞り込まれます。
    受注手配、商品別手配、予定修正手配において設定されている優先順位を利用。手配シミュレーションそのものでは、計算対象には考慮されません。
  • 納品先
    納品先の属する「納品エリア」と商品に関連づけて納品ルートが決定されます。
    顧客と納品先はそれぞれ登録し、関係付けで定義するため、顧客Aの納品先A、顧客Bの納品先AというN対Nの設定が可能です。
    顧客を入力することによってその納品先は絞り込まれ、初期表示は、優先設定されている納品先が表示されます。
  • 面揃え指定
    面揃え指定にチェックが入ると、伝票単位で同じ便でまとめて納品する[伝票手配]が行えます。
    受注入力後、即時手配が行えます。面揃え指定のチェックを外すと、[商品別手配]が行えます。

 

アイテム部の主な項目

  • 商品
    対象の商品を入力すると、下段に商品名称、商品仕様が表示されます。
  • 数量/単位
    商品単位は商品ごとに受注入力時に入力可能な単位が表示されます。例えば1ケース 12個入りのような商品があり受注時は、個及びケースのどちらかで注文、但し通常は個単位で注文といったケースの場合、初期値は個でケースに変更可能となります。
    数量の最小単位を【基本単位】と呼び、φ-Conductor上の在庫は個の最小単位で管理します
  • 単価
    マスタに設定されている単価を表示します。手動での変更も可能です。単価は単位別に管理されており、複数の階層を持たせて管理しています。商品別、商品期間別、顧客商品期間別に単価を管理しています。
  • 納品ルート
    納品先と商品の組合せから納品ルート、出荷元倉庫である納品基地が決定します。

納期回答のリアルタイム化

受注入力後、その場で手配シミュレーションを行えます。これによる即時納期回答や、在庫不足時の別案の提案も顧客を待たせることなく行えます。